生きる、死ぬ、病む、老いる、生まれる、弱る、治る…。
生きている以上避けて通れない生命の営みを、私たちは普段あまり意識しません。
しかし、病院では別です。ここを訪れる一人ひとりは、自身の身体や健康について向き合い、考えます。
例えば病気と闘いながら生きていく未来について、支えてくれている家族や友人について、残りの人生について――。
命を見据え、より健やかに生きようとする人々と、支える人々。その両者が集まる場所が病院ではないでしょうか。
そこにアートがある意味とは何でしょう?
アートの源にあるのは、美しいものや未知のもの、言葉にできないものを求める「心」ではないかと思います。
そんな作り手のエネルギーが、アートを通して病院を訪れる人々の心にそっと触れます。
励まされる人、癒される人、心が躍る人、誰かを思い出す人…。
そこには、さまざまな心の動きがあることでしょう。
その動きは、健やかに生きたいという普遍的な願いをより奥行きのあるものにしてくれると考えています。
約3年というロングスパンで、17人の作家たちが病院空間に作品を設置する「びょういんあーとぷろじぇくと」。「こころ」というテーマの通り、美しい心の交流が生まれることを願っています。
タウン情報誌「O.tone」編集部
山内 絵里 氏
小川 豊
小山 恵稔
佐藤 隆之
札幌ライラック病院1階「待合室と通路」
2019年7月15日(月・祝)〜11月17日(日)
12:00〜18:00